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スタッフが週替わりでお届けする「編集後記」。 今週はベトナム人スタッフのT.Khanhがお送りする、「ホーチミン市のしずく広場」のお話です。
先月、私は「しずく広場」のある公園を訪れました。ここは、新型コロナウイルス感染症で亡くなった人々を追悼するために整備された公園です。
開園したばかりの頃には、多くの人がこの場所を訪れ、静かにろうそくを手向け、パンデミックで命を落とした人々へ別れの祈りを捧げていたそうです。私にとってこの公園は、とても意味のある場所でした。都市に緑の空間をもたらすだけでなく、あの時期に大切な家族を失った人々の心を、そっと慰めてくれる場所のように感じられました。
この公園が多くの人々の関心を集めているのは、その深い意味だけではありません。園内には「しずく」をかたどった噴水があり、毎晩無料で音楽噴水ショーが行われています。ショーは1回あたり3~4分ほどで、17時から20時30分までの時間帯に実施されています。

音楽が流れ始めると、噴水全体が鮮やかな光に包まれ、周囲には多くの人が集まってきます。実際に見る噴水は、私が想像していたよりもずっと大きく感じられました。高く吹き上がる水柱と、ベトナムの国や人々をたたえる力強い音楽が重なり、会場全体がとても高揚した雰囲気に包まれていました。周りの人々の興奮も、はっきりと伝わってきました。
噴水のほかにも、園内には大きな木があります。枝や葉を覆うようにライトが飾られていて、夜になると幻想的な雰囲気を作り出します。遠くから見ると、まるで「願いの木」のようにも見えました。

また、公園内には古い邸宅も残されており、その一部は図書館として活用されています。さらに、広いスペースも設けられていて、市民が運動をしたり、体を動かしたり、思い思いに過ごせる場所にもなっています。
特に心に残ったのは、公園内の歩道に刻まれた言葉です。そこには、「0VNDの食事をありがとう」、「酸素ボンベをありがとう」といっ た、コロナ禍で人々を支えた名もなき人たちへの感謝の言葉が並んでいました。公園の入口付近には、当時の心温まる物語を紹介する展示ブースもあり、幼い子どもが検査を受けている写真など、あの時期を思い出させる展示が印象的でした。


私自身もかつてCOVID-19に感染し、幸いにも無事に回復することができました。そのため、この公園を歩いていると、胸にこみ上げるものがありました。私にとってこの場所は、ただ悲しい記憶を呼び起こす場所ではありません。むしろ、困難な日々の中で人々を守り、支え、最前線で向き合い続けた名もなき英雄たちの思いや、温かな善意を静かに伝えてくれる場所でした。
機会があれば、ぜひ一度この公園を訪れてみてください。美しい都市空間を楽しむためだけでなく、あの時期に大切な人を失った方々の思いに、少しだけ心を寄せるためにも。
もしかしたら、読者の皆さんの中にも、COVID-19で大切な方を亡くされた方がいらっしゃるかもしれません。私は、この公園が皆さんの心を少しでも慰め、失われた命をやさしさと感謝の中で記憶する場所になってくれればと願っています。
photo by T.Khanh
関連記事:ホーチミン:コロナ犠牲者追悼公園が完成、「しずく広場」も —————————— 今回は、ここまでです。 最後まで、お読みいただきましてありがとうございます。 今後とも、「ベ トナム株・経済情報」をよろしくお願いいたします。
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